コラム

 公開日: 2017-11-25 

天井断熱と屋根断熱の違いとそれぞれの特長

快適な家づくりには、屋根の断熱も不可欠です。屋根の断熱方法は「天井断熱」と「屋根断熱」に大別されます。

天井断熱は最もポピュラーな断熱方法で、施工費用が抑えられるなどもメリットがあります。一方の屋根断熱は、施工費用が高額になりがちですが、小屋裏空間を有効活用したい人におすすめの断熱方法です。

この記事では、天井断熱と屋根断熱、それぞれのメリットとデメリットを解説します。

天井断熱のメリット、デメリット

一般社団法人日本建材産業協会の住宅モデルによると、部屋に流入するすべての熱を100%としたとき、屋根からの熱の流入は9%です。窓からの熱が71%、外壁が13%です。この数字を見ると、窓や外壁の数値が高いですが、屋根からの熱の流入も無視できません。

「夏涼しく冬暖かい家」をつくるためには、屋根の断熱にも配慮すべきです。屋根の断熱方法は、「天井断熱」と「屋根断熱」の2つに大別されます。

「天井断熱」とは、文字通り天井に断熱材を敷き詰める方法です。屋根の断熱を考える際、一般的なのがこの天井断熱です。

断熱材として広く使われているものが「グラスウール」や「ロックウール」「セルロースファイバー」などです。

天井断熱が一般的なのには理由があります。主なメリットは3つ挙げられるでしょう。ひとつは「断熱材の厚みに制限がない」ことです。断熱性能を高めたい人にとっては便利な断熱方法でしょう。

次に「施工費用をおさえることができる」ということです。後述する屋根断熱と比較して、断熱する面積が小さくなることから、施工費用をおさえることが可能です。また、使用する断熱材が「グラスウール」や「ロックウール」といった一般的なものであり、断熱材に要する費用も安く済みます。

最後に「冷暖房に必要な容積が小さい」ことです。屋根断熱と比較して、冷暖房に必要な容積が小さいため、電気代をおさえることが可能です。天井断熱は、省エネルギーにも貢献する、そんなエコロジーな断熱方法でもあります。

しかしながら、天井断熱にもデメリットがあります。それは「小屋裏空間が利用できないこと」です。小屋裏とは、ロフトや勾配天井といった空間のことです。

屋根裏部屋として使える便利な空間ですが、天井断熱の場合は利用が難しいので、注意しましょう。

小屋裏を利用したい人は屋根断熱を選択

もうひとつは「屋根断熱」です。文字通り、屋根を断熱する方法ですが、住宅の下地となる根太や梁の屋根構造のなかに充填する「充填断熱」と屋根構造の外側に断熱材を張る「外張り断熱」があります。

「充填断熱」の場合、グラスウールやロックウール、セルロースファイバーなどが断熱材として使用される一方で、「外張り断熱」の場合、「ビーズ法ポリスチレンフォーム」や「ウレタンフォーム」などが使用されるため、施工費用が高額になりがちです。

屋根断熱には、天井断熱にはないメリットが2つあります。ひとつは、「ロフトや天井勾配が使用できること」です。ロフトや天井勾配が使用できれば、家を広く使うことができます。屋根まで吹き抜けにするなど家のデザインの幅も広がるため、おしゃれな住宅を造りたい人にはもってこいの方法です。

もうひとつは「暑さ対策がしやすい」ことです。天井断熱の場合、小屋裏の空気が熱くなったり冷たくなったり、外気温の影響を受けやすく結露ができやすいというデメリットもあります。しかし、屋根断熱の場合は、その心配が少ないのが特徴です。

もちろん、屋根断熱にもいくつかデメリットがあります。それは「施工費用が高くなる」ことです。天井断熱と比較して、屋根断熱のほうが断熱する面積が広いため、より多くの断熱材が必要になります。また、「外張り断熱」を採用する場合、「ビーズ法ポリスチレンフォーム」や「ウレタンフォーム」など、高額な断熱材を使用するケースも多く、それが施工費用の高額化の要因のひとつでもあります。ほかにも「断熱材の厚みに制限がある」「冷暖房が必要な面積が広い」などのデメリットがあります。

施工費用が抑えられる「天井断熱」が一般的

最後に天井断熱と屋根断熱、どちらを選択すべきか考えてみましょう。「屋根裏部屋は不要。家のデザインは普通でよい」という人には、天井断熱をおすすめします。天井断熱は、施工費用が安く、冷暖房に必要な面積が狭くて済むからです。ランニングコストにも配慮した手軽な方法といえるでしょう。とはいえ、必要に応じて結露対策が必要なことは覚えておいたほうがいいです。

一方、屋根裏部屋が必要という人は、施工費用が高額になりがちですが、屋根断熱を選択する必要があります。冷暖房に必要な面積が広いため、ランニングコストが高くなりがちです。施工費用やランニングコストを調べたうえで、天井断熱と屋根断熱、どちらにするか比較検討するとよいでしょう。

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