コラム

 公開日: 2017-11-23 

高断熱・高気密住宅なのに夏にとても暑い原因は日射

高断熱・高気密であることは、「夏涼しく冬暖かい家づくり」にとって欠かせない条件です。

ところが、高断熱・高気密を施した住宅でも、夏が暑くて耐えられないというケースもよく見られます。その原因の多くは「日射」。太陽の直射日光が家のなかに侵入してしまうと、室内の温度は急激に上昇します。このような部屋の場合、エアコンを稼働させても、思ったほどの効果が得られないばかりか、多額の電気代がかかるケースもあります。

とはいえ、日射の侵入を効果的に防ぐ方法は、「庇」や「葦簀(よしず)」「遮熱型複層ガラスの窓」「緑のカーテン」の設置など多様です。この記事では、日射の詳細と日射の侵入を防ぐ方法について解説します。

日射が侵入するとエアコンの効果が低減する

「高気密」「高断熱」の家をつくったものの、夏が暑くて困っているという声を時々耳にします。その原因の多くは「日射」にあります。日射とは、太陽から出る放射エネルギーのことで、高い熱を含んでいます。蛍光灯などの可視光は、それ自体に熱はありません。そのため、蛍光灯を長時間つけていても、部屋が暑くなることはありません。これが日射となれば、部屋の温度は急激に上昇することになります。

夏の暑い日にエアコンを使用するのは当然のことでしょう。しかし、日射が入る家の場合は、それでは不十分です。というのも、日射により、エアコンの効果が半減してしまうからです。その状態では、せっかくエアコンを使用しても、電気代が高くなってしまうだけです。

冷房効率を高め、省エネルギーを図るためにも、日射を遮る必要があります。時間帯によって、日射の入り方は異なります。特に、日射が多く入る時間帯は、午前中および夕方でしょう。

午前中は、東側から日射が入り込みます。一方、夕方は、西側から日射が入り込みます。一般的に、太陽の高度が高くなる正午から午後1~2時にかけて1日の温度が最も上昇します。とはいえ、この時間帯は、太陽の高度が高くなるため、直接日射が家のなかに入り込むことは少なくなっています。しかしながら、家の前にコンクリートの建物や大きな道路などが敷設されている場合、照り返しが厳しいケースがあり、正午でも油断はできません。

庇や葦簀などを使用して日射を遮蔽する

エアコンの効率を高め、夏涼しい家をつくるためには、日射を遮蔽することが重要です。

日射を遮る方法は、主に6つ挙げられるでしょう。ひとつは、「庇(ひさし)」です。昔建てられた家には庇をつけることが一般的でしたが、近年建築されている家の多くは、庇がないものがほとんどです。庇は、日射と雨を防ぐ効果があります。ホームセンターなどでは、後付けの庇が販売されており、時宜に応じて購入するのもよいでしょう。家の保全を長期的に考えていきたいなら、設置を検討したいものです。

次に「葦簀(よしず)」です。葦簀とは、日射の侵入防止を目的としたもので、家の外に設置して使用します。材料に葦が使用されていることと大型であることが主な特徴です。

省エネルギーへの意識が高まるなか、葦簀のような古くからある物の価値が見直されてきています。葦簀は、自然にやさしいというメリットがある一方で、風に弱いというデメリットもあります。設置する場合は、風でも飛ばされないように対策を施しておくがのおすすめです。

庭がある家にお住まいの方におすすめしたいのが「樹木を植えること」です。樹木は、日射防止効果が高く、樹木のない家と比較して、室内温度が5度低くなるケースもあります。

樹木は、秋になると葉っぱが落ちる落葉広葉樹がおすすめです。葉が落ちると枯れ葉掃除は大変ですが、冬の日差しを室内に取り入れることができます。

ただし、落葉広葉樹が生長するまでに相応の時間がかかるため、注意が必要です。

窓ガラスの変更や緑のカーテンの設置も一案

窓ガラスを変えることも日射を防ぐひとつの方法です。近年、「遮熱型の複層ガラス」が販売されており、簡単に設置することができますが、工事が必要なケースもあります。設置する場合は、地元の工務店などに依頼する必要があるでしょう。

簡単にできる方法がブラインドやカーテン、障子など、室内から日射の侵入を防止する方法です。ホームセンターなどでは、日射を目的とした高性能のカーテンも販売されているので、販売員などに相談するとよいでしょう。なお、日射防止効果は、障子がトップで次いでブラインド、カーテンとなります。

最後にガーデニングが趣味の人におすすめしたいのが「緑のカーテン」です。文字通り、窓を植物で覆ってしまう方法のことで、遮熱効果は抜群です。青い葉がさわやかな印象で、見た目にも涼やかです。興味のある方は調べてみるとよいでしょう。

「夏涼しく冬暖かい家づくり」は、「高気密」「高断熱」であることが必要条件です。とはいえ、それだけでは不十分なのです。日射の侵入を防止することによって、夏に快適に過ごせる家づくりが可能になります。

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