コラム

 公開日: 2017-11-12 

開口部の断熱の重要性と断熱方法の種類

部屋の熱の多くは「開口部」から、流入または流出しています。その割合がほかの箇所よりも高いため、家の断熱を考えるうえで「開口部」は最も重要な箇所になります。

まず断熱を考えるべき箇所は「窓」です。窓の断熱方法は、「自分でできる方法」と「業者に依頼する方法」の2つに大別され、その大別されたなかでいろんな方法があります。自分の家に合った断熱方法を検討しましょう。

断熱することで、開口部からの熱の流入または流出を防ぐ

断熱は、これまで解説した通り、夏涼しく冬暖かい家づくりには大きく貢献します。

断熱すべき箇所は、天井や壁など、さまざまな箇所がありますが、最優先に断熱を考えるべき箇所が「開口部」です。

「開口部」とは、窓やドアなどの部分で、外の空気が容易に侵入する箇所のことです。

窓やドアを開けると、せっかくエアコンで空気を冷却しても、その空気が逃げてしまいます。それは、空気が温度により流れて高いところから低いところへ、または低いところから高いところへ移動する性質があるためです。だからこそ、「開口部」の断熱を真っ先に考えるべきなのです。

「開口部」は、どのくらい断熱にとって重要な箇所なのでしょうか。一般社団法人日本建材産業協会の住宅モデルを例にとって具体的に解説します。

エアコンを作動させて冷却した夏の部屋をイメージしてください。この場合、どの程度窓から熱が流入するのでしょうか。部屋に流入するすべての熱を100%とすれば、窓からの熱はなんと71%を占めます。次いで外壁が13%、屋根が9%ですから、大きな差があることがわかります。

冬の場合はどうでしょうか。暖房器具で温めた部屋をイメージしてください。夏と同様、熱の総量を100%とすれば、窓からの熱の流出割合は48%にも達します。次いで外壁が19%、換気が17%となっています。冬の場合、夏よりもましになりますが、「開口部」からずいぶんと多くの熱が失われていることに気づくでしょう。

「開口部」の断熱方法は多種多様

熱の流入や流出の割合がほかの箇所より高いことから、窓を断熱すれば、大きな効果を期待することができます。窓の断熱の方法は、近年、非常に増えており、家の事情に応じた選択がしやすくなっています。

それでは、窓の断熱の方法についてひとつずつ解説していきましょう。断熱の方法は「自分でできる方法」と「業者に依頼する方法」の2つに大別されます。

「自分でできる方法」は、「窓断熱スプレー」および「窓断熱シート」の活用です。安くて手軽な方法が「窓断熱スプレー」です。「窓断熱スプレー」は、シリコンコーティングを活用した断熱方法で、窓に吹き付けて拭くことで断熱できます。

すぐに実行できる方法ではありますが、あまり効き目を感じないという声もあります。一度試してみて効果を実感できない場合は、家の状況によって別の策を講じるのが良いでしょう。

「窓断熱シート」は、冷暖房の効率アップに役立ちます。ポリエチレンシートのフィルムを窓に貼ることで、断熱します。ホームセンターなどで手軽に購入できるものです。比較的安価であり、効果もそれなりに感じることができます。しかし、部屋が暗くなるなど、相応のデメリットもあります。

次に「業者に依頼する方法」について見ていきましょう。「窓断熱コーティング」は、窓にガラス専用のコーティング材を塗布して断熱する方法です。コーティング材は、UV吸収剤や赤外線吸収剤など、その種類はさまざまです。何を優先するのか、自宅に合ったものを選択する必要があるため、業者に相談しましょう。

「窓断熱フィルム」は、断熱性能が非常に高いため、人気の断熱方法です。「断熱シート」と同様、窓に直接貼り付けることで、冷暖房効率のアップなどが期待できます。「窓断熱フィルム」の場合、「断熱シート」と異なり、透過性が非常に高く、部屋のなかが暗くなりにくいというメリットがあります。

「断熱ガラス」の活用も視野に入れるとよい

「窓断熱コーティング」および「窓断熱フィルム」は、比較的安い価格でできる断熱方法です。これでも十分な効果が期待できますが、抜本的に断熱を図りたい人は、「断熱ガラス」や「二重窓」の活用を考えてみましょう。

「断熱ガラス」は、「複層ガラス」や「遮熱複層ガラス」などが一般的です。2枚のガラスが空気層をつくることで、断熱効果を高めます。ほかの方法が数千円で済むのに対し、「断熱ガラス」は、数万円かかるなど、費用の面ではそれなりの負担増にはなります。

「二重窓」は、文字通り、窓の内側に新たな窓を設置する方法です。北国でよく見られる方法で、高い断熱効果が期待できます。選択するものにもよりますが、十万円程度かかるケースがあります。

大切なことは、自分の家に合った方法を選択することです。窓からの熱や冷気は室内環境に影響を及ぼしますので、よく検討したうえで決めましょう。

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